地域の話題

平成21年中国・北部九州豪雨による土砂災害

株式会社 技術開発コンサルタント  吉田 恵

1.はじめに

平成21年7月の中国・北部九州豪雨では、福岡県でも、下記に示す土砂災害が発生し、尊い人命が多数失われた。
又、九州縦貫道も数週間にわたり全面通行止めとなった。

7/24豪雨に伴う土砂災害

2.一の滝川での災害復旧事業

被災直後の航空写真
(1)災害関連緊急砂防事業

 糟屋郡篠栗町の多々良川水系一の滝川左支川では、死者2名,家屋全壊2戸,一部損壊1戸の甚大な被害が生じた。
"災害関連緊急砂防事業"が採択され、現在、災害対策工事が施工中である。

○気象状況
・ 最大時間雨量=101mm/h
・ 最大継続雨量=328mm/h
○砂防えん堤(施工中)
・ 透過型(J型スリット)
・ H=10m、L=43m

砂防えん堤
(2)特定緊急砂防事業
既設渓流保全工の被災状況

 本川(一の滝川)においても、建物一部損壊2戸,床上浸水2戸,護岸破堤1箇所等の被害が生じた。
"特定緊急砂防事業"が採択され、現在、事業推進中である。

○渓流保全工(事業中)
・ 延長 L=1,150m
・ 断面 W=4.8~2.3m, H=1.3~1.8m
・ 橋梁 7橋,架替
既設渓流保全工の被災状況

3.土砂災害防止法

平成11年の広島県における土砂災害を契機に、平成13年4月に施行された「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律」(土砂災害防止法)に基づき、基礎調査を実施し、"土砂災害警戒区域"及び"土砂災害特別警戒区域"の指定が進められているのは、周知のことであるが、福岡県でも鋭意推進中である。
今後、地球温暖化の影響と言われている豪雨の頻発により、増え続ける土砂災害に対して、土砂災害防止法の主旨が、住民に理解され、事前の避難等が容易に行われ、人的被害の防止が確実に行われることを望んでやまない。

4.おわりに

九州新幹線

余談ではあるが、来年3月の九州新幹線鹿児島ルート全線開通に向けて、博多駅の改修も最終段階となってきている。九州新幹線全線開通記念のホームページ(http://www.kyushu-shinkansen.jp)も開設され、福岡県内の地域の情報が満載されている。
皆さんのおいでをお待ちしています。


(平成22年10月15日掲載)