地域の話題

九州最大級の「三瀬ループ橋」

第一復建 株式会社
構造部 西田 恒義

三瀬ループ橋

地域間交流の期待の架け橋

三瀬ループ橋

 福岡市と佐賀県を結ぶ一般国道263号は、地域間の交通ネットワークを構成する主要な幹線道路である。
 しかし、三瀬トンネルより福岡市側の現道は、幅員が狭く、急勾配と急カーブの連続のため大型車同士の離合が難しく、また、冬期では積雪や凍結による交通規制で、走行障害が起き、早急な改良が望まれていた。

昨年の8月12日に開通した「三瀬ループ橋」は、このような問題を一掃し、安全の確保、時間の短縮および渋滞の緩和に大きな改善効果を発揮した。
 また、地域間交流の架け橋として、物流の効率化、地域の活性化および交通ネットワークの充実化などの間接的な効果についても大きな期待を寄せられている。
 設計に参画することができた弊社としても、その期待に応えられることを切に願うものである。



ループ橋の形式概要

  1. 平面線形
    地盤の高低差等を考慮した半径約100mのループ形状
  2. 上部工形式
    佐賀県側から次のとおりである。
    ○ 3号橋:鋼7径間連続非合成箱桁橋(橋長 398m)
    ○ 4号橋:鋼4径間連続非合成I桁橋(橋長 121m)
    ○ 5号橋:PC4径間連続箱桁橋  (橋長 201m)
  3. 下部工形式
    ○ 橋台:全て逆T式の深礎杭
    ○ 橋脚:全て円柱張出式の大口径深礎杭
  4. コスト縮減対策
    ○ 橋脚:3H工法の採用(最大橋脚高さ約64m)
    ○ 斜面上基礎:竹割り工法の採用
地図

おわりに

 余談ではあるが、先に示した三瀬ループ橋の航空写真の下端で道路の左側に見える「縄文屋」といううどん屋がある。店舗の駐車場からは、国道を走る車を気にすることなく、九州最大級の美しいこのループ橋をゆっくりと眺めることができる。
 また、このうどん屋の自然食材にこだわった自慢の地鶏出し汁は実に美味い。店主の話によると、天然素材だけで作った出し汁は、午後になると味が落ちていくそうである。
 出張などで国道263号を通る機会があれば、昼食時にタイミングを合わせて、ぜひ立ち寄られることをお勧めする。

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