地域の話題

「百縁祭」で商店街を盛り上げよう!!

株式会社 大進 
山内 隆弘

商店街といえば一昔前であれば、地域住民にはなくてはならない生活の一部であった。しかし近年では、大型商業施設や郊外のショッピングモールなどの進出で、かつて賑わっていた商店街から人影が少なくなってきた。

鹿児島県薩摩郡さつま町も、その問題を抱えている町の一つである。さつま町は、平成17年に宮之城町、鶴田町、薩摩町が合併して誕生した。人口約24,000人の、北薩地域随一の紫尾山(標高1,067m)を拝み、南九州最大の川内川流域にある町であり、多くの湯どころがあることから、温泉の町としても知られている。あおし柿や竹工芸、ガラス工芸などの特産がある。

さつま町 あおし柿 竹工芸
さつま町HPより

百縁祭
▲さつま百縁祭の心得

さつま町の商店街も、かつては人通りも多く活気にあふれていた。しかし商店街の賑わいは一昔前と比べるとだいぶ寂しくなってきた。そこで、さつま町商工会は何とか商店街を盛り上げようと、変わったイベントを始めた。それが「百縁祭「である。

「百縁祭」とは、お客様と百の縁が結べますようにという願いが込められている。各商店の店頭に100円の商品を並べて、買ってくれるお客さんは代金を店先で支払うのでは無く、店内のレジで支払ってもらう。そうすることにより普段商店の中まで入ってこないお客さんも、店内の様子や他の商品を見てもらうことができるという仕組みである。しかし、ただこのルールの通りに行っていてもお客さんは増えない。やはり、お客さんへの声掛けや、おもてなしなど店主がお客さんに来てもらえるようなアイデアを出さなければ、お客さんとの縁は結ばれない。

百縁祭の様子
百縁祭の様子
百縁祭の様子
▲百縁祭の様子
(写真提供:さつま町商工会)

商工会の方からのお話では「当初は参加店舗も少なく、参加店主の方も戸惑いながらの参加であった。開催前には夜遅くまで何回も勉強会や会議を行い、回数を重ねるごとに店主同士の結束が固くなったように思える。今では参加店舗も増え、店主の方々も楽しみながら参加してくれるようになった。100円の商品で利益を出そうと考えていた店主も、100円の商品で縁を結んで、またお客さんが店に来てもらえるようにするにはどうすればよいかを考えるようになった。こんな風に考えると百縁祭に参加するのが楽しくなる。

現在さつま町では百縁祭の開催を年5回と予定しており、今までに15回開催している。最近では道路をキャンパスにチョークでの落書きや、ちんどん屋の練り歩き、バナナの叩き売り、警察の協力で白バイとパトカーの展示・乗車など、他の企画を組み合わせて開催している。そうすることでお客さんがもっと集まるようになった。

さつま町商工会では今後も工夫を凝らして、商店街の賑わいを取戻すために奮闘していきたい。」と語ってくれた。

開催の日には商店街にも活気があり、百縁祭の効果が徐々に現れてきているようだ。

今後、ますます少子高齢化や過疎化が進んで、地方においては特に地域活性化に向けた取組みが重要となる。地域活性化を図るための一翼を担う我々建設コンサルタントも、まちの活性化や商店街の賑わいを取戻すために、地域住民の方々と一緒になってまちづくりを行っていく必要があるのだと思う。

さつま町の百縁祭に、皆様おじゃったもんせ!

(平成23年8月11日掲載)